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2019年 01月 31日

試乗インプレッション No17/R1250RT

こんにちは、スタッフのMr.Mです。
新年1月は例年京都でもかなり冷え込み大雪に見舞われる事もしばしばですが、
今年は雪の気配も少なく比較的穏やかな天候に恵まれました。
気が付けば既に1月も今日で終わりですが、このまま穏やかに春を迎えられる事を祈るばかりです。
寒さに弱い私にとっては、大変有難い冬でもある訳です。
さて今日は昨年末に投入された非常に気になるニューモデル、R1250RTの試乗インプレッションを
お届け致します。
何時も通り雑誌記事やWebサイトのような難しい内容は一切ございませんので、
どうぞご参考にして下さい。





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予想を大きく上回る早さで昨年末に発売が開始されたR1250RTですが、
全体の佇まいはR1200RTと殆ど変化がありません。更に車体色の
ラインナップもR1200RTと同じと来れば、注目されている方に取っては
正直インパクトに欠けると言わざるを得ないのが本音です。





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しかし今回の最大のトピックスはなんと言ってもエンジンに注目で、
BMWモトラッドでは「Shift Cam」と呼んでいる可変バルブ機構が
投入された事です。BMWの四輪では2001年から採用され、現在でも
多くのBMWのガソリンエンジンに採用されている「バルブトロニック」が
有名ですね。可変バルブ機構についての話を始めると一筋縄では
終らないので、駆け足でその歴史とオートバイとの関係を簡単に説明
したいと思います。
可変バルブ機構は1970年代にGMが実験に着手したと言われていますが、
フィアットによって開発・実用化されました。その後、三菱・日産・ホンダが
80年代に新たな可変バルブ機構を開発して自社の四輪に搭載し始めました。
中でもホンダが開発したカムシャフト切り替え型の「VTEC」は世界的に認知され、
車好きの方なら一度は耳にした事があると思います。
オートバイではホンダが開発した「REV」・「HYPER VTEC」、
スズキの「VC」・「VVT」、ドゥカティの「DVT」等が話題に挙がりますね。
今回BMWが搭載する「Shift Cam」は5,000rpmを境に低速側と高速側の
カムプロファイルが切り替わり、スロットル開度によっても切り替える回転数を
前後出来ると言うシステムとなっているようです。更にカム駆動には
サイレントチェーンが採用されたり、エキパイやインジェクターにも
あらたなシステムが採用されました。見た目以上の大改革がなされた
エンジンとなっているようです。エンジン屋を自負するBMWは
今後発売される新型エンジンに、この機構をどんどん投入して来る事は
先ず間違いないでしょうね。





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ひょとして、次期モデルで倒立のテレスコピックに変更されるのではと
思っていたフロントフォークもテレレバーの続投です。





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メータ廻りは液晶TFTメーターは採用されずR1200RT同様ですが、





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ダイナミックESAが備わった事で、ディスプレイの表示が変わった事と、
ヒルスタート機能のHマーク表示にも変化が見られるます。





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外観で目に付くのが、左右のフロントスポイラー(車体同色)です。
残念ながらR1200RTにはエキパイの取り回しの構造上、装着は無理
ですね。





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フロントシートがヨーロッパ標準の805mm/825mmに改められました。
足付き性は少々スポイルされますが、長距離ツーリングにはこちらの
シートの方が断然良いと思います。





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フロントシートのLo/H iの可変も、プレートを裏返す手法が継承され
ました。噂の油圧調整式は何時になるのでしょうか?。





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毎回車両の解説に時間を割いてしまいますが、先ずは一般道からの
スタートです。クラッチミート時に直ぐに判るのが、R1200RTよりも格段に
発信がし易い事です。最大トルクが1200の125Nm/6500rpmから
143Nm/6250rpmへと、全域にわたって約15%アップが図られている事で
納得出来ます。3速からのアイドリングスタートも可能でした。これはイイですね。





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ワインディングはGSのようなヒラヒラとした軽快感はありませんが、
必要にして十分以上の走りが可能ですし、水冷R1200RTを5台乗り継いだ
私の身体には十二分にインプットされています。フロントヘビーがもたらす
タイヤの接地感はまさに安心感に変わります。





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一般道、ワインディングの後は、何時もの高速走行です。
R1200RTとの違いに注目していましたが、結果は全く同じ数値を示しました。
●40kmで4,750rpm、●60kmで5,500rpmです。しかし5,000rpm以上は
辛口のスパイスが効き始め、感覚的には間違いなく鋭さが増しましたね。
その反面、排気音が少々静かになり、エンジン自体も角が取れてまろやかに
なっています。ハンドルに伝わる振動は更に軽減され、全く持って私好みに
なっています。パワーは11psアップの136ps/7,750rpmです。





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こちらはフロントのブレーキキャリーパーですが、ブレンボ製からアメリカの
ヘイズ製に変更されました。BMWの四輪への装着率も高くなって来ている
との事で、今後BMWモトラッドへの装着率も拡大しそうですね。効き味や
タッチは全く問題はありません。





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リヤはブレンボ製が継承されましたが、前後でブランドの違うキャリーパーが
採用された事には少々違和感を感じます。コストの面での攻防が見え隠れ
致しますが、ブレンボ崇拝者にとっては許せないパートかも知れませんね。





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総評として、今年全ての水冷R系に採用される可変バルブタイミング機構を
備えた新型R1250RTは、特にロングツーリングに主眼を置いたライダーに
是非選んで頂きたいモデルです。日本を含め、世界的にGSやGSーAに人気が
集中しておりRTの存在感がかなり薄くなっているのが現状です。特に押し出しの
強いGS-Aはプレミアムスタンダードモデルの普及によりノーマルのGSよりも
販売台数を伸ばしており、BMWモトラッドのイベントに集結する車両の大半を占めるに
至りました。「俺はちょっと違うよ」と言う方や、アンチGS派の方、極め付けが
現在GS-Aにお乗りの方、今度はツアラーの王道にブレのないRTですよ。
新型エンジンの搭載は商品力のグレードアップは勿論、より厳しくなる排ガスや
騒音規制にも対応している訳で、メーカーとしての姿勢にも拍手を贈りたいですね。
今回はパニアケースを取り外しての試乗でしたが、後ろの車幅を気にする事なく
走れました。そう思うと’80年代~’90年代の純正部品にあったシティーケースの
ような小型ケースが欲しいと思うのは私だけではないハズです。
今年はこのR1250RTを駆り、相応な距離を走り込む予定でおります。
その折には随時レポートをお届けしたいと思います。

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by motorradkyoto | 2019-01-31 09:25 | 試乗インプレッション | Comments(0)


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